amazonの絶対思考 常に、「普通という基準」を作り変える
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amazonの絶対思考 常に、「普通という基準」を作り変えるを読了しました。 2020年読了本3冊目。
最初のまとめ
- 著者が amazon 社に 10 年勤めた間に得た知識のまとめ
- レビューにもあるが、文章は読みづらい
- ただこの読みづらい文章にあっても、学ぶことは多いため、 amazon 社の企業文化や仕組みは非常にすばらしいものだということが伝わってくる
読み始めの動機
amazon 社で 1 ページャーという手法でミーティングを短く効率的に行っているというニュースを見た。そのニュースで紹介されていたので、読み始めた。
社内文書は「A4で1ページか6ページ」Amazonがルールを定める理由
概要
最初のまとめにも書いたとおり、著者が 10 年 amazon 社に勤め、その間に学んだ amazon 社の企業文化をまとめた本。前半は amazon の各製品がすげー!というような内容なので読み飛ばして OK 。
5章あたりから先は amazon 社の文化について書いてあり、ここからは非常に有用なので5章より先だけでも読んでほしい。
感想
いきなりで申し訳ないが、非常に読みづらい文章なので校正しなおしてほしい。具体的には、次のような独特なカッコの使い方を乱発しており、非常に読みづらい。
- GlanceView(グランスビュー) ← 英単語をカタカナにしても意味がないので、不要では?
- コンプレキシティー(複雑性) ← 普通に日本語で書けばよいのでは?
- IoT(Internet of Things=モノのインターネット) ←カッコの中身がめちゃくちゃ冗長なのに、結局何かよくわからない
このような文章になるのは読者のリテラシーを想定できておらず、統一性も持たせられていないため、書いたそのときそのときでバラバラと書いてしまっているからだと思われる。そのため、読みづらいといわざるを得ない。また、単純な誤字も流し読みで 2 つも見つけてしまったため、非常に残念な編集である。
それでも学びがあるのは amazon 社の文化やジェフ・ベゾス氏のメールなどをそのままコピペ
(!)してくれているためだ。
意見のところは乱雑な文章だが、 amazon 社の文章は非常にスマートで誰が見てもわかりやすくなっている。
14 からなるリーダーに求められる素養として、リーダーシッププリンシプルズという文化がある。amazon のビジョンをリーダーレイヤーが体現するにはどうすればよいかがわかりやすくまとめてあり、参考になる。今の会社と amazon のビジョンは異なるが、リーダーシッププリンシプルズに書いてある内容は amazon 社以外でも求められることが多いため、ぜひ学んで体得していきたい。
ジェフ・ベゾス氏が高い文章力を求めるのは、文章力が高いほど、深く思考できているからだと認識している。 amazon 社の文化にもある Dive Deep
(いわゆる深堀り)をしなければ、論理が通った読みやすい文章を書くことは不可能だ。
僕もいろんな社会人と会ったが、読みにくい文章を書く人は思考が深堀りされておらず、思い込みや論理の通ってない謎理論、感情論を振りかざすことが多い印象。多少の誤字脱字に目をつむったとしても、読者の想定がされていなかったり、その文書が何を結論つけて、どうネクストアクションをさせたいのかがはっきりしていない文章は読んでいて苦痛だし、質問をしてもちゃんとした回答は返ってこない。思考が深堀りされていないから、論理立てて回答することができないからだ。
ジェフ・ベゾス氏が高い文章力を求めるのも当然だし、それに応えられる優秀な社員が多いんだろうと考えると非常にうらやましい。
リーダーシッププリンシプルズを学び、文章力をもっと高めていく必要がある。なぜそういうものが必要かと問われたときに、「この本を読んで」といえばいいのでとてもありがたいと感じた。