読了 エッセンシャルスクラム

エッセンシャルスクラムを読了しました。2020 年読了本 35 冊目。

最初のまとめ

読み始めの動機

知り合いの認定スクラムマスターからお勧めされたため。

概要

認定スクラムトレーナーで複数企業へのスクラム導入を行った Kenneth S. Rubin 氏による、スクラムの本質についてまとまっている本。

スクラムフレームワークの補足から、スクラムはどういう現場に向いているか。スクラムガイドにある各役割やイベントでは、具体的に何をするかという内容が書いてある。

感想

とてもよくまとまっている本で、スクラムガイドを読んだ後にこの本を最初に読むべき

いろいろとスクラムやアジャイル関連の本を読んだが、この本よりよい本っていうのはなかなかないと思う。

スクラム開発を導入するべきかどうか

認定スクラムマスターを取ったというと、うちはスクラムやめた!とか、スクラムは使えない!とかドヤ顔でいわれることがあるが、それは当然だろうというのが僕の感想。すべての現場においてスクラム開発を導入するべきではないし、正確で間違いがない計画が立てられるのであればウォーターフォール開発のほうがいい。

この本でもスクラム開発を導入するかどうかについてまとまっており、クネビンフレームワークが紹介されている。

そのフレームワークを用いた分析によると、スクラムは複雑な領域での開発に向いているとのこと。複雑な領域とは、予期できず、正解もわからない領域を指している。複雑な領域で成果を出すために、検査と適応を行うスクラムの導入をお勧めできる。

認定スクラムマスターについて

エッセンシャルスクラムの感想から外れるが、知識の獲得のために認定スクラムマスターを取るべきかどうかでいうと、個人的には資格を取る必要はないと感じている。僕は認定スクラムマスターを保持しているが、知識の獲得だけでいうと、この本だけで十分だと感じた。

スクラム開発はすべてスクラムガイドに則っているし、資格を取るには少なくとも 20 万ほどかかる。また、資格を取ったからと言って、急にスクラム開発が現場に普及するわけでもなく、抱えている課題が急に雲散霧消するわけではない。知識の獲得という観点だけだと、あえて認定スクラムマスターを取る必要はないと考えています。

認定スクラムマスターを取るのであれば、明確な目的を持って取りましょう。

まとめ

スクラム開発をはじめて学ぶ方。導入したが、つまづいてしまった方。うまく導入しているよっていう上級者までスクラム開発に関わる人すべてにお勧めできる良書。題名のとおり、スクラムの本質を学べます。