読了 最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門

最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門を読了しました。2020 年読了本 26 冊目。

最初のまとめ

読み始めの動機

会社の評価制度に OKR が使われるという噂を聞いたため。

概要

OKR 自体はインテル社や Google 社といった成長企業で取り入れられている手法。 Objective, Key Results という2つを組み合わせて目標設定を行う。

Objective とは

日本では目標や目的に訳されます。具体的には「こうありたい」という姿を表したもので、定性的な事が多いです。

Key Results とは

Objective を達成しているかどうかを測るための指標です。定性的な事が多い Objective に対し、 Key Results は定量的なことが多いです。

感想

海外のイケてる会社がやってるからと言って安易に導入すると確実に失敗しそうだなというのが正直なところ。

状況対応リーダーシップの S3 以下のチームだと対応しづらい

状況対応リーダーシップとはフォロワーの習熟度や目標達成に向けてのモチベーションなどを見極め、ふるうリーダーシップを変えていくスタイルです。

状況対応リーダーシップの S4 はフォロワーは目標達成に向けて、習熟度もモチベーションも達している状態です。そういうチームだと、 Objective に相当する、こうありたいを持っていることがあります。

しかし、 S3 以下のチームは習熟度が低い or/and モチベーションが低いチームです。そのようなチームにこうありたいを出させる、指示するはかなり難しいと感じます。そして、今まで見てきたチームだと S3 以下のチームがほとんどです。

MBO 相当の評価をしてしまいがち

MBO は Management By Objectiveで、目標によるマネジメントです。

一般的な企業は評価制度に MBO を導入していることが多いです。このような組織が急に OKR で運用します!とトップダウンで発令しても、チームが提出したこうありたいをある期日までに達成する目標として、評価者(主に上司)は捉えてしまいます。

こうなると、 OKR の本来の意味が失われます。 MBO 相当で評価され、正しく OKR を提出したチームはかんたんに Objective を達成できないため、評価を下げられます

そうなると、本来とは意味合いが異なる達成可能な Objective を提出するチームがほとんどになるでしょう。

まとめ

OKR はいきなり導入しても難しく、失敗を許容する心理的安全性を確保した組織文化の醸成。 Objective の本質的な意味合いを経営者を含めた、すべての社員に正しく教育する前段階が必要です。

イケてる会社がやってるからという安直な理由で導入すると失敗すること受け合いなので、導入する場合は気をつけていきたいです。