読了 カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで
- 830 words
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カイゼン・ジャーニーを読了しました。2020 年読了本 24 冊目。
最初のまとめ
- スクラム開発を一人からはじめて、越境をして、徐々に全体に浸透させていくための小説仕立てでまとまっている
- 割と現実的にありそうな現状と、そうはならんやろな感じで進んでいくストーリー
- アジャイルソフトウェア開発宣言やスクラムガイドが堅苦しくてピンと来ない人にお勧め
読み始めの動機
スクラムマスターの勉強をしていて、お勧めの本として紹介されていたので。
概要
アジャイル開発の中でもっとも有名なフレームワークのスクラム開発を誰も協力者がいない中で主人公が実践していく、ストーリー仕立ての内容。
感想
割と広く浅くという感じで、まったくの初心者が学ぶにはいいかもしれない。ただ、個人的には小説仕立てのビジネス書はあまり相性が良くなく、ストーリーの部分はけっこうすっ飛ばして読んだ。
ストーリーの概要は一人で悶々としている主人公がスクラム開発の師匠にあたる人に出会い、スクラム開発をチームに浸透させていく内容で、なんやかんやあるが、師匠の言葉を実践し、大団円を迎える。現実の職場でめちゃくちゃ苦労だけして、うまく行ってない人だと感動するのかな。 Amazon レビューとか見るとけっこう泣いたみたいなのが多いですね。個人的にはあんまりピンと来ませんでした。
内容自体はスクラムガイドから実践の場に落とし込んだ取り組みが載っているので、近しい状況の人は本を参考に、越境をはじめてみるのはいいと思う。スクラムに限らず、新しい取り組みを始める際に重要なのは、メンターとファーストフォロワーだと考えている
。この本ではどこからともなくメンターが現れ、ファーストフォロワーもすばやくできるため、ここが現実と乖離していると感じた。
現実世界ではメンターもファーストフォロワーも探すのがすごい苦労する部分なので、むしろこの部分をもう少し踏み込んで書いてあったらちゃんと読めていたかも。
まとめ
本から学ぶべきスクラムの内容はスクラムガイドにあることだけだが、スクラムガイドは読んでもピンと来ないかも知れない。そんな人が現実の会社でどのようにスクラム開発を浸透させるかを学ぶにはいい本だと感じた。