読了 入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法を読了しました。 2019年読了本50冊目。

読み始めの動機

ブログの書き方について調べてて、この本がお勧めとのことで読んでみた。

概要

日本語はロジカルシンキングするにはあまり向かない言語である。

ビジネスの世界ではプレゼンをうまくやって、ロジックが通るドキュメントを提案しないと評価されない。対して、日本語ならではの表現がロジックを組み立てる際に、ハンディキャップになってしまっている。このような背景で、書く/考える技術についてまとまっている本。

具体的には主張したいことと主張を支える根拠などを下に2〜5つほど置いて、ロジックのピラミッドを作っていく。その際、日本語ならではのあいまい表現やロジックを組むに当たり不要な助詞を取り除くことで、ピラミッドの精度を高める。

ロジックピラミッドはバーバラ・ミントの新版 考える技術・書く技術という本が出展らしい。題名が紛らわしい。

感想

どう書く/考えるべきかの技術について紹介し、練習問題を出し、考えさせるという作りになっていて、わかりやすく学べる。最初は抽象的だったりするが、徐々にビジネスの現場でありそうなテーマが練習問題になったりしていて、理解がしやすいようにていねいに作られているなと感心した。

僕はエンジニアだけど、コーディングする時間より技術調査して、調査結果をドキュメントにまとめるということが非常に多い。そのため、ロジックピラミッドの組み立て方やドキュメントの読み手を意識する点など、ドキュメント作成に関する改めての学びがあった。

特にOPQ分析が参考になった。

ドキュメントの読み手は目標達成のため、問題点は何で、その問題の解決方法を求めている

この3点を分析し、Qに対するAnswer(答え)をロジックピラミッドを組むことでスッと頭に入ってくるドキュメントができ上がる。

直近、まったく得意分野でない技術領域についての調査を依頼されていて、かなり規模の大きい金額の提案書を作る必要があるので、さっそくOPQ分析をして、ロジックピラミッドを組む実践ができた。

今後はこの読了文も業務用アカウントでやっているブログも主張を作り、2〜5つの論拠で補強するという書き方は意識するようにしたい。

この本自体は文量は少なめなので読むだけなら割とすぐ読めます。職種を何やるにしてもつきまとうビジネス文書作成に役立つので、社会人はもちろん、レポートを書く学生にもお勧めです。身につけるのは時間がかかるけど、焦らずに地道にやっていきましょう。

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法