読了 WebRTCをブラウザ外で使ってブラウザでできることを増やしてみませんか?
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WebRTCをブラウザ外で使ってブラウザでできることを増やしてみませんか?を読了しました。 2019年読了本52冊目。
- WebRTCの概要からちゃんと説明されるので、初心者でも安心
- Momoをソースコードベースで説明してくれる
- 最後、表紙になっているロボットアームの実装について
人を動かすで読み納めかと思いきや、技術書典で買った薄い本読み終わった。
読み始めの動機
MaaSに興味があって、WebRTCについて軽く知ってるのでWebと物理をつなぐ勉強のため。
概要
WebRTCといえば、動画とか音声通話とかがすぐに上がってくるけど、この本で取り扱っているロボットだったり、自動運転で使われたりと用途は意外と広い。時雨堂のMomoを使って、実際に物理のロボットアームを動かすデモアプリ作成と、作成に至るまでの必要な知識が学べる本。
感想
表紙のロボットアームが目立つが、本の最初にWebRTCの基礎知識がまとまっていてすごくわかりやすい。僕は業務でWebRTCを使っているので、それなりには知っている(と思う)が、まったくWebRTCを知らない人でもこの本の序盤だけ読めばひとまず安心という内容。会社で配りたい。
とはいえ、走りだけなのでもっと詳細にWebRTCを知りたいとかであれば、わか(った気がす)るWebRTCがお勧め。
僕のWebRTCの知識のほとんどは上の本から学んでるので、いろんな人にお勧めしている。
あとは、WebRTC ブラウザベースのP2P技術もお勧めではあるが、上二冊に比べると、比較的堅い文章で内容が難しい。
WebRTCの基礎知識を入れた後は、Momoのコードベースで説明がある。この辺は著者とエクストリームプログラミングをしているような気分になれるので、公開されているソースコードをGitHubからcloneして、見ながら読むと理解が深まるのでお勧め。
物理のロボットアームは準備するのがなかなか大変でラズパイを用意したり、本によるとアームを改造したりなどしているため、そこまで着手はしていないが、いろいろできるんだなっていう実感が得られる。
また、タイトルからすると、いろんなことがWebRTCでできるぞ!っていう内容が書いてあるのかと思いきや、それ本当にWebRTCでやる必要ありますか?っていう問いもあるので、真摯に考えてほしい。向き不向きがあるし、WebRTC以外で達成できたり、6週間ごとのアップデートにかかる保守コストだったりを天秤にかけ、熟慮が必要。勢いだけで始めると失敗間違いなし。
WebRTC、ちょっと勉強するか〜くらいで手に取るにはちょうどよい難易度かと思います。動画や音声通話でなく、他の人とちょっと違ったやってみた!のアウトプットをしたいという熱意があれば、本にあるようなロボットにまで手を出すのもありですね。
僕としては、ひととおりWebRTCの基礎知識をおさらいできて、Momoについても概要を軽く学べたので、ためになりました。