読了 TCP技術入門 ――進化を続ける基本プロトコル

TCP技術入門 ――進化を続ける基本プロトコルを読了しました。 2021年読了本1冊目。

読み始めの動機

TCPに関して、改めて学び直したいと思ったため。また新しい動向に関しても書いてある点が珍しかったので、購入。

概要

TCP技術入門とあるが、ちゃんとUDPやIPの基本についてもまとまっており、初心者はもちろん、マスタリングTCP/IPを読んでから間が空いた人が読んでも学び直しと最新の動向が追えるため、お勧め。

特徴として、輻輳制御に関してかなりのページを割いており、1人が複数台のインターネットに接続するデバイスを保持する現代でも安定して通信が使えるのはひとえに技術の進歩のおかげと再認識できる。また、Wiresharkを使ったTCPをパケットベースでキャプチャする実習もあり、かなり実践的。

感想

輻輳制御のアルゴリズムの種類がこれだけあって、用途によって使い分ける点はそこまで押さえられてなかったので学びがあってよかった。輻輳制御自体は通信キャリアにいないと感知することはないが、安定した接続を達成するためにサーバーの物理的な位置を考慮したりなど、想像の幅が広がりそう。

一点残念だったのが、4章で使うns-3を提供しているサイトがダウンしており、その章をまるまる読み飛ばしてしまった点はもったいなかった。今日見たら、サイトが復帰しているのでやろうと思えばやれるが、実際にやるぞ!って思ったマインドがタイミング悪く折れてしまいなかなか着手できなさそう。とはいえ、かなり細かくコマンドの結果などが書いてあるため、手を動かさなくても学びはありそう。

改めてTCP/IPやUDPといったプロトコルの学び直しと最新の動向を追いかけたい人にはお勧めです。

TCP技術入門 ――進化を続ける基本プロトコル